事務所ブログ

2014年9月19日 金曜日

【残業代】労働審判手続を進める際に考えておくべきこと

 労働審判手続を活用して残業代請求をする上では、「請求する側(労働者側)として、いくらまで譲歩できるか」ということを考えておく必要があります。

 労働審判手続では、審判委員会(裁判所)は、早ければ、第1回期日における聴取りでどちらの言い分に理由があるか、申立人の請求がどの程度認められるかなどの心証をとり、審判委員会として解決へ向けて一気に話を進めることもあります。
 第1回期日で調停成立となることもありえるので、請求する側としては、解決にあたって当初の請求金額をどこまで譲歩できるか、ということを予め自分の中で決めておかなければなりません。

 労働審判手続を申し立てた労働者側からすればできるだけ多く支払ってもらいたいと思うものですが、例えば、残業代として240万円請求している場合、労働審判手続では、話合いで迅速にまとめるということが重視されるので、240万円より低い金額での解決が提案されます。
 その際、どこまでなら譲歩可能か、「180万円であれば合意できる」とか「150万円を下回っては合意したくない」などといった下限を決めておく必要があります。

 労働審判手続は原則3回以内での解決が目指されており、迅速さに重きが置かれているので、手続の前提として、裁判所は、「労働審判手続を申し立てたということは、申し立てた側もある程度の譲歩をする意思がある」と受け止めています。

 ですので、「はじめから譲歩するのは1円たりともしたくない」というのであれば労働審判手続は不向きです。労働審判をせず、最初から訴訟手続で残業代を請求する方がいいと思います。

 残業代を請求したいとお考えの方にも、一方で「1円たりとも負けたくない。自分は前の会社で散々な思いをさせられたので、徹底的に請求したい」という方から、他方で「前の会社では長時間残業でイヤな思いをさせられたので残業代は請求する。しかし、退職した今となっては、既に新しい会社に就職してある程度評価されているので、もう前の会社を相手にして残業代請求に時間をかけることまではしたくない。ある程度もらえればそれでいい」という方まで様々です。

 ご自分の状況やお考えに合った手続選択や対応をされるのがよろしいかと思います。

 横浜・関内で、未払い残業代請求や労働審判でお悩みの方、一度、弁護士による法律相談を受けることをお勧めします。


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投稿者 星原法律事務所

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